ホワイトニング WHTENING

歯のホワイトニング

歯のホワイトニング

コーヒーなどの飲食物やタバコによる歯の着色は、歯磨きやクリーニングで落とすことができます。しかし、もともと歯が白くない、または加齢によって黄ばんできた、といった内部に起因するものはクリーニングなどでは白くできません。
ホワイトニングは、歯の内部に起因する色素を分解し、輝くような白さに仕上げる施術です。清潔感を出して大切な仕事に臨みたい、きれいな口元で結婚式に出席したい、といったご希望におこたえします。

ホワイトニングにおける注意事項

  • ホワイトニングには、歯科医院で施術を受けるオフィスホワイトニングと、ご自宅で実施するホームホワイトニングがあります。どちらの方法も、過酸化水素や過酸化尿素といった成分を含む薬剤を使います。これらの薬剤を、安全性を保って使用できない場合はホワイトニングを受けられません。

  • 歯垢や歯石が付着しているケースではクリーニングを先に行ないます。患者さまの症状によってはホワイトニングを先に行ない、ホワイトニング後の色に合わせたセラミック治療を行なう場合もあります。

  • ホワイトニングにより得られる効果は、個人差があります。患者さまによっては、薬剤による知覚過敏が出ることがあります。こうした場合はホワイトニングを受けられません。

以下のような場合は、ホワイトニングを受けられません
以下のような場合は、ホワイトニングを受けられません

  • 虫歯や歯周病にかかっている
  • 妊娠中、授乳中である
  • ラテックスや薬剤のアレルギーがある
  • 無カタラーゼ症である
  • 重度の知覚過敏症をもっている
  • 高校生以下のお子さま

市販の歯磨き粉で行なう
セルフホワイトニングとの違い

市販の歯磨き粉のなかには、ホワイトニングの効果をうたうものもあります。漂白する効果はなく、歯磨き粉と同じように飲食物やタバコなどによる汚れを落とすための製品となります。
一方、歯科医院が提供しているホワイトニングは、漂白効果をもつ過酸化物を含んだ薬剤をします。過酸化物によって歯の内部の色素を漂白し、加齢や遺伝による黄ばみも白く仕上げることができます。

市販の歯磨き粉で行なうセルフホワイトニングとの違い

患者さまが自宅で行なう「ホームホワイトニング」

患者さまが自宅で行なう「ホームホワイトニング」

患者さまの歯型を取って作製したマウストレーと、ホームホワイトニング用の薬剤をお渡しし、ご自宅で実施していただくホワイトニングです。薬剤を入れたマウストレーを一定時間装着していただき、歯に薬剤をしみ込ませます。
効果が現れるまで時間がかかりますが、自分のペースでホワイトニングができます。また、歯が白くなったあとは効果が長続きします。

ホームホワイトニングの流れ

  • 歯科医院で診察・診断

    STEP

    歯のみならず、歯肉や口腔内全体の診査をします。
    ※歯科疾患があった場合は、ホワイトニング治療を始める前に必要な歯科治療を行ないます。

  • ホームホワイトニング治療説明

    STEP

    治療方法、治療期間、治療費などの説明を行ないます。

  • 印象採得・マウストレーの作製

    STEP

    ホワイトニングを受けることが決まったら、マウストレーを作製するため上下の歯の型を取ります。

  • マウストレーの試適・使用方法の説明

    STEP

    マウストレーを試適し、使用方法の説明を受けていただきます。マウストレーと16%過酸化尿素のホワイトニングジェルをお渡しします。

  • 装着前に自宅で歯を磨く

    STEP

    マウストレーを装着する前に歯磨きをします。

  • ジェルの注入

    STEP

    キャップを外してシリンジのプランジャーを押し、ホワイトニングジェルを出します。そして、マウストレーの内面の液溜めにホワイトニングジェルを入れます。量の目安は、1歯あたり米粒1~2粒大となります。

  • マウストレーの装着、使用後のお手入れ

    STEP

    歯科医師より指示された時間を守ってマウストレーを装着します。マウストレーを外したら、口腔内をよくすすぎ歯磨きをします。
    マウストレーは水で洗浄します。高温のお湯を使用するとマウストレーが変形します。マウストレーはトレーケースに入れて常温で保存します。
    ホワイトニングジェルはキャップをしっかり締め、冷蔵庫に保管します。

  • ホワイトニング終了後

    STEP

    マウストレーを外したあとは、少なくとも30分間はコーヒー、紅茶など色の濃い飲食物の摂取を控えてください。

歯科医院内で処置する
「オフィスホワイトニング」

歯科医院内で処置する「オフィスホワイトニング」

歯科医院で施術を受けていただくホワイトニングです。当院は歯科医院専売のホワイトニング剤を使用しています。また、光を照射して効果を促進する処置も行なっています。1回目の治療で歯の白さを実感できる場合もあり、短期間で理想的な白さに仕上がります。しかし、歯の色が後戻りしやすいこともあり、白くなったあとはホームホワイトニングを併用して白さをキープすることもあります。

歯科医院内で処置する「オフィスホワイトニング」
歯科医院内で処置する「オフィスホワイトニング」
歯科医院内で処置する「オフィスホワイトニング」

歯肉の黒ずみを除去
(ガムピーリング)

歯肉の黒ずみを除去(ガムピーリング)

喫煙や口呼吸の習慣がある方、それに濃い飲食物をよく摂取する方などは、歯肉が黒ずむことがあります。これは、歯肉にメラニン色素が沈着することによる変色となります。ガムピーリングは、歯肉に薬剤を塗って歯肉の表面を剥がしていく施術です。ピンク色の健康的な歯肉になり、口元が明るく若々しい印象になります。

歯科衛生士によるクリーニング
(PMTC)

歯科衛生士によるクリーニング(PMTC)

歯科衛生士が、クリーニングに適した器具を使い歯の表面に付着している汚れを磨き落とします。普段から丁寧に歯磨きをしている方でも、歯の表面が徐々に着色することがあります。歯磨きでは取れなくなった着色も、歯科医院で受けていただくクリーニングであればきれいに仕上げられます。
クリーニングは見た目がきれいになるだけでなく歯垢も落とせるので、虫歯や歯周病の予防にもつながります。

リスク・副作用について

ホワイトニングにともなう一般的なリスク・副作用

  • ・審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
  • ・ホワイトニングには、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングがあります。
  • ・色の白さの度合いには、個人差があります。
  • ・ホワイトニング後、一定期間、色素の沈着が顕著になるとの報告がされています。
  • ・ホワイトニング後、24時間は、着色物質(カレー・コーヒー・ワイン・タバコなど)の摂取を控えてください。ホームホワイトニング施術期間中も同様です。
  • ・ホワイトニング処置中や処置後に、痛みや知覚過敏の症状が生じることがあります。
  • ・ホワイトニングの薬剤に対してアレルギーのある方は、薬剤で口腔粘膜に異常が起こることがあります。その際は、すぐに使用を中止してください。
  • ・ホームホワイトニングはご自分で行なうため、どのような仕上がりになるか予想がつきにくく、歯の白さの調整が難しくなります。
  • ・ホームホワイトニングでの器具の使用方法や薬剤量などが正しく守れているかご自分での判断が難しい場合は、歯科医師または歯科衛生士に相談ください。
  • ・詰め物や被せ物が多い方は、ご自分の歯との色の差が目立つようになることがあります。その部分の色をご自分の歯に近づけることは可能ですが、時間と費用が必要です。
  • ・入れ歯や差し歯など、人工歯は白くできません。
  • ・被せ物を装着している歯には適用できません。
  • ・歯にひびが入っていると、薬剤の影響により歯髄にダメージを与えることがあります。
  • ・抗生物質の影響により歯の変色が著しい方は、ホワイトニングの効果が出にくい場合があります。
  • ・「無カタラーゼ症」の方は、薬剤に含まれる過酸化水素を分解する酵素がないため、ホワイトニングはできません。
  • ・薬剤の影響があるため、妊娠中や授乳中の方は控えてください。

ガムピーリングにともなう一般的なリスク・副作用

  • ・審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
  • ・ピーリングにともなう痛みや歯肉の炎症などが起きることがあります。
  • ・痛みに対する反応には個人差がありますが、やけどをしたようなヒリヒリ感を覚える場合もあります。
  • ・治療後1週間ほど、熱いものや刺激物で口内炎のような痛みを感じることがあります。
  • ・治療後2~7日ほど、歯肉が白っぽくなりますが、少しずつ表層がはがれ、1週間ほどで白っぽさがなくなり、健康的な歯肉の色になってきます。
  • ・治療後2~7日ほど、飲食物がしみることがあります。
  • ・歯肉の位置によってメラニン色素に差があるため、均一に仕上がらないことがあります。
  • ・強い着色のある方は、数回の通院が必要になることがあります。
  • ・個人差がありますが、喫煙されている方、コーヒーやお茶などを頻繁に飲まれる方は再着色する(色が戻る)ことがあります。

クリーニング・PMTCにともなう一般的なリスク・副作用

  • ・内容によっては保険適用となることもありますが、歯の病気の治療ではないため自費(保険適用外)となることもあり、その場合は保険診療よりも高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
  • ・歯科医院でのクリーニング・PMTCだけでは、虫歯・歯周病の予防はできません。日ごろから歯磨きなどのケアに努めることで、予防効果を上げられます。
  • ・歯肉の腫れや歯肉炎のある方は、器具が当たることにより痛みや出血をともなうことがあります。
  • ・歯と歯肉の境目への歯石の付着が多い方は、歯石除去後、歯肉から出血が見られることがあります。多くの場合、クリーニング後しばらくすると出血は治まり、1~2日で歯肉は治癒します。
  • ・着色汚れや歯垢・歯石はクリーニング・PMTCで除去できますが、効果は永続的ではありません。いずれも再付着するものなので、定期的に受診して処置を受けることが大切です。